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調剤薬局薬剤師の転職・年収コラム

更新日: 2025年5月21日 薬剤師コラム編集部

調剤薬局の薬剤師は認定薬剤師資格を取るべき?メリットや取得方法を説明

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年々高度になっていく医学や薬学。薬剤師に求められる知識やスキルも、より専門的なものが求められる時代になっています。
加えて高齢化社会の到来により、地域医療を支える担い手としての薬剤師の存在がクローズアップされるようになってきました。単に薬を渡して終わりではなく、かかりつけ薬剤師として患者さんの健康をサポートすることが求められています。

そのような状況のなかで重要度が増しているのが認定薬剤師という資格です。
認定薬剤師とはいったいどんな資格なのでしょうか。それを取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

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認定薬剤師とは

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認定薬剤師や専門薬剤師、資格としてのそれらの名称は知っていても、その特徴や違いはあやふやなままという人もいるでしょう。
そもそも認定薬剤師とはどんな資格なのでしょうか。

認定薬剤師とは

認定薬剤師とは、特定の専門分野において必要な知識を習得し、能力、適性があると認められた薬剤師のことをいいます。
具体的には、研修認定薬剤師制度のもとで、決められた期間内に所定の講習を受講し、必要な単位を取得することで認定される資格です。
認定薬剤師の資格にはさまざまな種類があり、それぞれの分野の専門家として活躍が期待されています。

認定薬剤師と専門薬剤師の違い

認定薬剤師と似たような資格に専門薬剤師があります。
専門薬剤師も認定薬剤師と同じく、特定の専門分野において必要な知識とスキルを持っていると認められた薬剤師です。

ただ専門薬剤師になるためには、所定の単位を取得した後、さらに認定試験を受けて合格する必要があります。また、実務経験や学会発表などの実績を求められる場合もあります。

一般的には、認定薬剤師が特定分野における基礎知識とスキルを持っていると証明されるのに対し、専門薬剤師はさらに専門性の高い知識とスキルを持っていることを証明する資格と考えられています。
ただし分野によっては、認定薬剤師にしか存在しない資格もあるため、すべての分野において専門薬剤師のほうが上位資格であると一概に言うことはできません。

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かかりつけ薬剤師と認定薬剤師の関係とは

高齢化社会における調剤薬局の役割として注目を浴びているのが、かかりつけ薬剤師です。
かかりつけ薬剤師とは、患者さんがかかっているすべての医療機関や服用している薬を把握し、管理・指導を行う薬剤師のことです。必要があれば、患者宅を訪問して、処方薬や市販薬の飲み残しや多剤併用がないかチェックしたり、家族の健康相談や服薬指導に応じたりもします。
地域医療を支える薬の専門家、相談役としての役割が期待されています。

かかりつけ薬剤師になるための要件はいくつかあり、その中の1つが、認定薬剤師の資格を取得していることです。
今後、高齢化社会への対策として、かかりつけ薬剤師の需要がますます増していくことを考えると、認定薬剤師の資格は、取得が必須の資格になると考えておくべきでしょう。

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調剤薬局の薬剤師が、認定薬剤師を取得するメリット

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認定薬剤師の資格を取るためには、働きながら勉強しなければなりません。時間も労力も割く必要があり、継続的な努力と根気が必要です。
それでも認定薬剤師を取得したほうが絶対に有利になります。
認定薬剤師を取得することで得られるメリットについて解説しましょう。

資格手当がつく場合がある

資格評価を積極的に行う薬局では、認定薬剤師の資格を取ることで資格手当が支給される場合があります。資格の取得が給与アップにつながります。

キャリアアップにつながる

資格の取得が評価されて、専門性の高い部署へ配置されたり、役職等への昇進を打診されたりする可能性があります。
特に管理薬剤師の役職に就く際には、認定薬剤師の資格が必要になります。
資格を持っていると、将来的なキャリアアップにつながりやすいといえるでしょう。

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年収アップの可能性がある

資格手当がつけば、給与がアップします。また、多数の患者さんからかかりつけ薬剤師として指名を受ければ、薬局内での評価も上がるでしょう。資格を持っていることが評価されて昇進すれば、昇給につながります。
このように、資格を取得していない薬剤師と比較した場合、年収の面で有利になるといえます。

転職に有利

転職の際、資格を持っていることがアピールポイントとなり、採用されやすくなります。
また、資格評価をしてくれたり、資格を活かした仕事ができる転職先を探したりすれば、高待遇での転職を実現することも可能でしょう。

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認定薬剤師の取り方

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認定薬剤師の認定団体は複数ありますが、基本的なプロセスは共通しています。

認定薬剤師の資格を取るには、研修認定薬剤師制度を利用します。
まず最初に薬剤師研修・認定電子システム(PECS)に登録しましょう。
利用者の情報や研修単位などはこのPECSで管理し、認定の申請もこのシステムから行います。

次に認定薬剤師認証研修機関(プロバイダー)が主催する研修に参加し、定められた期間内に必要な数の単位を取得します。
履修した単位については、その都度PECSに紐づけられます。

必要な単位をすべて取得したら、PECSから認定申請を行い、認定審査料を振り込みます。
その後、認定薬剤師として登録されると、認定薬剤師証が発行されます。

なお、2022年3月31日以前に履修した単位についてはPECSには反映されません。
単位シールが発行されているはずなので、シールを貼った薬剤師研修手帳を添えてプロバイダーに提出しましょう。

認定薬剤師の資格は、取得後も継続的な更新が必要です。
更新条件は、認定開始日から1年ごとに区切り、各年ごとに5単位以上、かつ3年間で30単位以上を取得することとなっています。
更新条件を満たせなかった場合は、再び新規で申請することになるので注意しましょう。

所属する薬局によっては、福利厚生の一環として更新費用の補助を行うところもあります。所属先に確認してみるとよいでしょう。

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調剤薬局の薬剤師におすすめの認定薬剤師資格

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ここからは、調剤薬局薬剤師のスキルアップやキャリアアップに役立つ認定薬剤師の資格を紹介します。
職場で対応する機会が多い疾病や、今後関わりたいと思っている薬物療法など、必要に応じて取得していくとよいでしょう。

研修認定薬剤師

日々進歩している医療の世界において、最新の医療知識や薬学知識に精通し、薬剤師として高い資質と専門性を持っていると認められた薬剤師のことです。

薬剤師としての信頼性を高めることができるため、数ある認定薬剤師の資格の中でも、多くの人が最初に取得を目指す資格です。

また、かかりつけ薬剤師になるための認定要件の1つでもあるため、ぜひとも取得しておきたい資格といえます。

在宅療養支援認定薬剤師

在宅患者や、療養型施設に入所している患者に対して、適切な薬物療法を行うことができると認められた薬剤師のことです。
在宅医療支援チームの一員として、医師や看護師、ケアマネージャーなどと連携し、円滑かつ最適な在宅医療を提供することが求められます。

高齢化が進む中、在宅医療のニーズは年々高まっており、在宅療養支援認定薬剤師の必要性は今後ますます増していくと考えられます。
特に、在宅医療を提供している薬局に勤務している場合は、ぜひとも取得しておきたい資格です。

糖尿病薬物療法認定薬剤師

糖尿病の療養において、特に薬物療法に特化した専門知識やスキルを持つと認められた薬剤師のことです。
相次ぐ新薬の登場で、糖尿病の治療方法も多様化しています。さまざまな選択肢の中から、ベストの薬物療法を医師に提案できる専門性が、今後は特に求められるようになるでしょう。
ほかにも、インスリンの自己注射や低血糖時の対応方法などについて、患者をフォローし指導します。

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緩和薬物療法認定薬剤師

主にがん治療において、安全な薬物療法により緩和ケアを行うことができる専門知識やスキルを持った薬剤師のことです。
薬を効果的に使って、痛みや苦痛をやわらげ、患者のQOLを上げるサポートをします。

緩和薬物療法では、服用する用量や副作用など、取り扱いが繊細で難しい薬剤が多いため、患者一人ひとりの症状や体質、体力等に合わせたきめ細やかな薬物療法が求められます。

外来がん治療認定薬剤師

外来のがん患者に、安全な薬物療法を実施する知識とスキルを持つと認められた薬剤師のことです。
がん治療は日々進化しています。その中で、安全かつ最大の治療効果が期待できる薬物療法を提案するのが、外来がん治療認定薬剤師に求められる役割です。
また、患者だけではなく、患者の家族も含めてのトータルサポートが求められています。

認知症研修認定薬剤師

認知症の患者とその家族に対し、薬物療法の観点から適切なアドバイスや対応ができると認められた薬剤師のことです。
高齢化社会が急速に進みつつある現在、認知症患者への適切な対応や、患者の家族のケア、認知症の早期発見などについては、早急な対策が求められています。

認知症研修認定薬剤師は、ケアマネージャーなど地域包括ケアシステムのスタッフとも密に連携を取りながら、医療、介護、福祉すべての観点から患者を支援する必要があります。
認知症全般に関する専門知識とスキルが求められます。

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小児薬物療法認定薬剤師

小児の特性に合わせた小児薬物療法の専門知識と適性を持つと認められた薬剤師のことです。
小児薬物療法は、体重や年齢に合わせた医薬品の投与量の換算、散剤や水剤など小児の特性に合わせた服用方法の選択、小児の保護者への服薬指導や助言など、成人とは異なる対応が求められます。

また、患者である小児への心理面での配慮や、保護者のケアやサポートも行います。
小児病棟や小児科の門前薬局では非常に役立つ資格です。

漢方薬・生薬認定薬剤師

漢方薬や生薬について高い専門知識を持ち、患者が抱える症状のみならず、一人ひとりの体質や特性に合わせた薬の提案や服薬指導ができる薬剤師のことです。
処方箋に限らず、OTC医薬品として漢方薬を服用する際の助言や、他剤との飲み合わせについてのアドバイスも行います。

セルフメディケーションの考え方が浸透しつつある近年は、漢方薬への関心や需要が非常に高まってきています。
そのため病院や薬局だけではなく、ドラッグストアでも重宝される資格です。

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まとめ

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高齢化社会を支える地域医療の重要性は、今後も増していく一方でしょう。
そのため、かかりつけ薬剤師の条件でもある認定薬剤師の需要は、これからますます高まっていくと考えられます。

認定薬剤師の資格を取得することは、自身のスキルアップに役立つだけではなく、薬剤の専門家として周囲の信頼を得ることにより、将来的なキャリアアップにもつながっていきます。
自身の関心や興味に加え、今後のキャリアプランについてもしっかりと考えたうえで、目的に合った資格の取得を目指しましょう。

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薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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