薬剤師1149人に聞いた!先輩薬剤師の後悔談から学ぶ薬剤師国家試験対策
第106回 薬剤師国家試験のシーズンがやってまいりました。今回は、m3.com薬剤師会員へ国試に関するアンケートを実施。来春、薬剤師への仲間入りを夢見る受験生へ、先輩薬剤師から国試対策や激励の言葉が届きましたのでご紹介します。さて、先輩薬剤師の皆さんは、平均で1日何時間程勉強をしていたのでしょうか?
Q:6年生の10~12月頃 (国試の2~4ヵ月前)、平均で1日何時間程勉強をしていましたか?
1日の平均勉強時間は、「6時間以上9時間未満」が28%と最も多く、「3時間以上6時間未満」が26%、「9時間以上」が19%という結果になりました。国試の3~4ケ月前となると一日、勉強漬けの日々を送っている方も多いのではないでしょうか。「覚えていない」10%なんていう記憶をなくすほど頑張った方たちもいらっしゃる中、「1~3時間未満」12%、「1時間未満」4%なんていう猛者も!?
昨年までとは違い、インフルエンザや風邪だけでなく、コロナウィルスも加えた感染症対策にも気をつけなくてはいけませんので、勉強時間だけにとらわれず、免疫力が落ちないよう睡眠時間の確保など、体調面のケアも忘れずに行いましょう。
Q:国試対策について、あまりうまくいかなかった勉強法や後悔したことがあれば教えてください。
夜型生活&睡眠不足
- もっと、眠りたかった。1日3~4時間しか眠らなかったが、効率は落ちたので睡眠時間は確保しましょう。
- 夜間の勉強は生活リズムがくずれ、夜行性になるので、ラスト2か月ぐらいは朝型になるようにすればよかったかな…と。
友人との共同勉強
- 友人と一緒にやろうとしたら結局無駄話が多くなり勉強にならなかった。
早めに取り組めばよかった
- 集中して勉強するよりも普段からきちんと勉強していれば苦労も少なく、もう少し記憶の定着も良かっただろうと思っている。
- 国立大だったため、卒論後1ヶ月の集中勉強でした。全く自信が無いままだったので、不安で眠れず徹夜で2日目に挑みました。自主的に早めに暗記物をやっておけばよかったです。
苦手科目を克服できなかった
- 生薬や薬物動態は苦手でした。しかし、今はそれが薬剤師の強みだと思うから、もっと勉強しておけばよかった。
- 捨て教科として勉強不足だった癌領域や感染症関係の業務の専任になったときは国試対策をきちんとしなかったことを悔やみました。仕事をしながらでは基礎からみっちり勉強する余裕はありません。
- 自分にとって、好きではない分野に目を向けていなかった事は悔やまれます。国試が全てではないので、その後の実務をこなす上で必要な知識もあるからです。
Q:来春の国試受験生へ、ぜひ激励の言葉をお寄せください。
- 過去問中心に勉強するようにと大学では指導されましたが、過去問ばかりでなく、基礎や周辺知識を広く拾うよう努めたことで覚えもスピードアップし、合格後の実際の業務において情報取集に好奇心を持って望めるようになった。頑張ってください。
- 決して100%は求められないので「普通に」頑張れば大丈夫です。「適当」という言葉はあまり良い意味でつかわれませんが、「適度に」「当たっている」と読み解くと国試もこの程度でよいのでは?と思います。
国試対策は、繰り返し過去問に取り組んで問題に対する基本的理解を深める必要があります。今は便利なアプリも多くあるので、ちょっとした空き時間に過去問に取り掛かる習慣を身に着けるといいでしょう。苦手な科目については、友人や先生に質問した方が勉強の効率は良いので、友人や先生を頼りつつ、あまり根を詰めずに自分の学習ペースを大切にしてください。先輩の言葉を励みに、後悔のない国試対策を頑張りましょう。