私が薬剤師をやめて、大学院に進んだ理由
このコーナーでは、m3.com薬剤師会員の皆さまに投稿いただいたコラムを紹介します。
今回のテーマは【薬剤師の働き方いろいろ】です。
もっと、たくさんの患者さんを救いたい
さち・女性(佐賀県)
「薬局の中だけで働いて、本当に医療に貢献できるだろうか」そんな疑問が大学卒業後からずっと頭を離れなかった。
きっかけは、患者さんの声
「どうして、私は病気になったのか」
「なぜ、辛い治療を続けなければいけないのか」
患者さんから聞いた様々な治療中に漏らす言葉は、予防医学と疫学を大学院で学ぶために、10年以上働いた地域の薬剤師をやめるきっかけとなった。
目の前の患者さん、背後にいるもっとたくさんの患者さんのために働きたいと考え、一度「薬剤師」という枠にこだわることをやめてみた。
すると、「病気と付き合う辛さ」に向き合って、疫学者として病気にならない生き方を探すこと、よりよい医療を届けられる臨床研究を支援する医療者になりたいという新しい目標が見えてきた。
薬剤師を辞めたから見つけた、新しい道
現在、臨床研究の立案や実施支援が私の仕事である。
「薬剤師」の働き方を探していたら、今の私はいなかった。
疫学研究によって、疾患予防やメカニズムのエビデンスを見つけ、そこから生まれる創薬研究、現在の医療をよりよりものへと実施される臨床研究が、今の、先の患者さんたちを救うと信じている。
※本コンテンツは、薬剤師会員からお寄せいただいたエピソードをもとに編集・作成しています。