言葉遣いが気になる同僚薬剤師への対応
患者ケース37: 言葉遣いが気になる同僚薬剤師への対応
同僚の服薬指導をそばで聞いていたら、気になる発言がいくつかありました。本人は気付いてないようですが、患者さんも少しムッとしているように見えました。私の勤める薬局内では、誰かが同僚に指摘したり、アドバイスしたりすることはないのですが、このままだとクレームに発展しそうな気がします。気になる言葉遣いや態度について、指摘するのであれば、どのように伝えるのが効果的でしょうか?実際に患者さんから間接的にクレームを受けたときの対応についても教えてもらえればと思います。
言葉遣いや態度が悪いと、患者さんとの信頼関係を築くのが難しくなり、薬剤師の能力が発揮できないことも考えられます。悪印象は、薬剤師個人だけでなく薬局全体のイメージに影響することもあるため、早めに正す必要があります。同僚に指摘するときは、言葉遣いが悪くなる理由と影響について事前に考えてから伝えましょう。気付いたときに、できるだけ早く、服薬指導時の事例をまじえて具体的に指摘して、本人のやる気を引き出す言い方やサポートする姿勢で臨んでほしいと思います。
言葉遣いや態度は薬剤師個人だけでなく、薬局全体のイメージに関わる
同僚の服薬指導の発言が気になるということですが、タメ口や若者言葉、あるいは敬語の使い方の誤りといったことでしょうか。言葉遣いや態度が悪いと、患者さんとの信頼関係を築くのが難しくなり、薬剤師として優れた能力を持っていてもそれが発揮できなくなるかもしれません。薬剤師個人にとどまらず薬局全体のイメージに影響を及ぼすことも考えられます。職場内のほかのスタッフに不適切な言葉遣いが広まってしまう可能性もありますから、早めに言葉遣いや態度を正す必要があると思います。
言葉遣いが悪くなる理由とその影響について考えましょう
同僚に指摘する前に、どうして言葉遣いが悪いのか理由を考えてみましょう。考えられるのは主に3つ。イライラといった不安定な感情が言葉にあらわれてしまう場合。患者さんに親しみを込めて接しようとわざとため口で話している場合。最後は、正しい敬語や丁寧な言葉遣いの知識を持っていない場合です。これら以外であっても、理由がわかれば、それを踏まえて注意指導することによって、相手に受け入れられやすくなります。
指摘する際は、言葉遣いや態度が悪いとどのような影響があるかを具体的に伝えましょう。正しい服薬指導をしても、言葉遣いが悪いと患者さんが聞く耳を持ってくれなくなることが予想できます。口のきき方ひとつで周囲にいる人が不快な思いをすることもありますし、職場や薬局全体の雰囲気が悪くなることも考えられます。本人はまったく気付いていないかもしれないこれらのデメリットを伝えて、薬剤師として患者さんの信頼を失うことがないよう自覚を促しましょう。