ヒヤリハット体験!調剤過誤を見抜けるか?

更新日: 2022年11月12日 児島 悠史

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いつもの見慣れた薬の光景…けれど、パッと見たときに何か違和感がある…。経験を積んだ薬剤師には、そんな”第六感”のような感覚が身に着くと言われています。これは、調剤された薬を見たときに「この状況なら、こういう落とし穴があり得る」という警戒心を抱けるかどうか、という能力と大きく関係しています。「薬剤師以外の人間がピッキング業務に携わる」機会も増えているので、どういったところに落とし穴があるのか、実際の薬の写真を見ながらおさらいしていきましょう。

[問題] この調剤済の薬、問題ないでしょうか?

一人薬剤師の薬局で片付けもし始めていた終業間際の19時過ぎ、患者さんが駆け込みで来局されました。片付けの手を止めて処方箋を確認すると漢方薬1剤だけだったので、「これならすぐ用意できるな」と思って素早く準備にとりかかろうとしたのですが、患者さんが待合室から「いやぁまだ開いていて助かったよ~」「いつも何時までやってるの?」「最近は夜になると寒くなってきたね~」と色々声をかけてくるので、それに相槌をうちながらの調剤に。漢方薬1つだけだし、このままさっさと渡してしまって良いでしょうか。

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処方

ツムラ桂枝加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用) 7.5g
       1日3回    毎食前

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較の比較と使い分け(羊土社)」。

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