性感染症3
さて、いよいよ性感染症も第3弾。今回は、意外によく見かける梅毒についても言及していきたいと思います。
非淋菌性尿道炎
淋菌が検出されない症例を非淋菌性尿道炎と診断します。原因菌となる割合が最も高いのはクラミジアですが、他にも多くの種類の微生物が原因となります。ただ、これらの原因菌を同定するための検査が保険適応外であることから、基本的にはクラミジア性尿道炎に準じた治療が行われます。
非淋菌性尿道炎の治療
アジスロマイシン経口 | 1回1g | 単回投与 | |
アジスロマイシン徐放製剤 | 1回2g | 単回投与(空腹時) | |
ドキシサイクリン経口 | 1回100㎎ | 1日2回 | 7日間 |
※クラミジア性尿道炎に関しては、第44回をご参照ください。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎
N.gonorrhoeaeおよびC.trachomatisのどちらも分類されない尿道炎を示します。原因の可能性としてM.genitalium、U.urealyicumなどがありますが、ウイルスや原虫も原因の1つとなるとされています。これらの原因菌を同定するには自費での検査が必要となります。この状況を加味して、治療できる可能性の高い薬剤から選択することとなっています。