ハイリスク薬の服薬指導 第4回「免疫抑制剤」
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免疫抑制剤は、免疫系の活動を抑制することにより、体内の過剰な免疫反応を抑える薬物であり、臓器移植における拒絶反応の抑制や自己免疫疾患の治療などに対して用いられます。
服薬ケア研究会会頭の岡村祐聡氏は、「免疫抑制剤は、個々の薬理作用を把握しておけば服薬指導の際に問題になることは少ないといいます。ただし、その服薬指導の際、正しく免疫機構を理解せずに薬理作用の部分のみを患者に説明しても説得力に欠ける」と説き、免疫機構について理解することの重要性を強調しています。
免疫とは?
免疫とは、人体(自己)にとっての異物(病原微生物など)を「非自己」と判定して排除し、自己を守るためのシステムのことです。生体内で異物として認識され、抗体産生などの免疫反応を誘導する物質を「抗原」といいます。免疫系の構成因子は、リンパ球、好中球、マクロファージなどの免疫細胞(白血球)のほか、抗体、補体、サイトカインなどの免疫に関わる物質や分子、胸腺、骨髄、リンパ節、脾臓などのリンパ器官があります。
免疫学は、2000年前後から急激に発展しました。免疫の種類として自然免疫と獲得免疫の2つがあることはよく知られています。自然免疫は、非自己と認識したものに対して、無差別(非特異的)に働く免疫反応であり、免疫機構の一次防御としての役割を果たしています。皮膚バリア機能といった体表面での異物排除のほか、皮膚を通過した細菌やウイルスなどに対し生体内で機能します(炎症反応)。
一方、獲得免疫は、感染などによって生後新たに獲得される、より精密で強力な免疫反応のことをいいます。特定の異物に反応するリンパ球(T細胞、B細胞)だけが増殖し、これに対処します。このように自然免疫と獲得免疫の両者が互いに協調・活性化しあうことで、免疫機構が成り立っています。
続きは、是非下記の記事よりご確認ください。
極める!ハイリスク薬 連続講座 第4回 「これだけで安心! ハイリスク薬の服薬指導 免疫抑制剤」
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