臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

更新日: 2023年1月3日 薬剤師コラム編集部

かゆみのメカニズム、説明できる?

かゆみのメカニズム、説明できる?のメイン画像

全国の薬剤師へ専門性の高い最新の医薬情報を提供している月刊誌ファーマスタイル。そのWEB版がm3.comで閲覧できるようになりました。薬剤師なら押さえておきたい医療記事を毎月ピックアップしてご紹介します。

かゆみのメカニズムを理解する

「かゆみでは死なない」という認識から、かゆみは痛みより軽視され研究も大きく遅れをとっていました。しかし痛みとは別に「かゆみの神経伝達経路がある」ことが分かり、研究を進めるなかで、かゆみの発生メカニズムが徐々に明らかになってきました。

今回は順天堂かゆみ研究センターでかゆみ研究に携わる富永光俊氏に、現在までにわかっている知見について解説していただきました。

長い間「痛みの弱い感覚で、痛みと同じ神経を伝わって生じている」と考えられていましたが、1997年にドイツの麻酔科医により「痛みとは別にかゆみを伝える感覚神経線維(C線維)が存在する」ことが発見されました。

さらに2007年に脊髄後角において「ガストリン放出ペプチド(GRP) / GRP受容体がかゆみ感覚だけを伝達する」ことが分かり、かゆみの神経学や分子生物学的研究は大きく進展しました。

実臨床では抗ヒスタミン薬が効かないかゆみが多いのが現状ですが、近年のかゆみ研究の進展によりアトピー性皮膚炎などで新たな作用機序をもつ治療薬が臨床に登場しています。 またかゆみの発生やかゆみ増強の大きな原因は、ドライスキンによる皮膚バリアの障害です。市販薬でもセラミドやヘパリン、尿素などが配合された保湿剤がありますので、適切な保湿を行うよう指導することが大切となります。

かゆみの新規治療薬、ドライスキンを防ぐためのポイント、かゆみ治療の将来展望については、本記事よりご確認ください。

かゆみのメカニズムを理解するの画像 記事を読む

関連記事

患者のかゆみが止まらない時どうする?

米国医師向け情報サイトの記事をピックアップ。慢性的なかゆみの原因や治療、副作用、薬剤性のかゆみについて言及している内容です。

どうなる?近未来のかゆみ治療のか

治りきらないかゆみの正体は「かゆみ過敏」。先進的な薬剤を使用するだけでなく、皮膚の保湿も重要です。最新のアプリ開発を含め、かゆみ治療の方向性が示されています。

アトピー性皮膚炎に伴う、そう痒治療薬・ミチ-ガ発売

成人及び13歳以上の小児に対して、ネモリズマブとして皮下投与される薬剤。中医協の資料による薬価、6年後のピーク時の投与患者数、販売金額が分かる情報です。

まとめ

ご紹介した記事の他にも、ファーマスタイルでは最新の医療情報を豊富にそろえています。服薬指導や処方監査など、気になるテーマの記事はこちらからご確認ください。

すべてのコラムを読むにはm3.com に会員登録(無料)が必要です

こちらもおすすめ

薬剤師コラム編集部の画像

薬剤師コラム編集部

「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
m3.com薬剤師会員への意識調査まとめや、日本・世界で活躍する薬剤師へのインタビュー、地域医療に取り組む医療機関紹介など、薬剤師の仕事やキャリアに役立つ情報をお届けしています。

キーワード一覧

臨床情報まるわかり!ファーマスタイル!

この記事の関連記事

この記事に関連するクイズ

アクセス数ランキング

新着一覧

26万人以上の薬剤師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。会員登録は【無料】です。

薬剤師がm3.comに登録するメリットの画像

m3.com会員としてログインする

m3.comすべてのサービス・機能をご利用いただくには、m3.com会員登録が必要です。

注目のキーワード

医薬品情報・DI 調剤報酬改定 薬物療法・作用機序 服薬指導 派遣薬剤師 医療過誤・ヒヤリハット 業界動向 学習方法 薬局経営 年収・待遇