事務さんから見た薬局薬剤師!~4.事務さんとどう接する?
前回までの記事で、事務さんから見た「薬剤師」の印象を紹介してきましたが、第4回ではそんな事務さんと我々薬剤師はどのように接していくのが良いか、事務さんをどのように頼りにしていけば良いか、を考えてみます。
「事務さんにはできない仕事」を意識する
事務さんと仕事をする上で最も大事なことは、保険薬局業務の中には「事務さんにはできない仕事」がある、という事実を意識することです。これへの意識があるのとないのとでは、事務さんの働きやすさだけでなく、薬局内の雰囲気も大きく変わります。
例えば、患者さんが処方箋を持って薬局に入ってきたとしましょう。基本的な受付対応や待合室の椅子への誘導などは、事務さんでも可能です。そのまま処方箋の入力作業をすることも多いですが、その作業中に患者さんが薬の質問をしてきたとします。
「〇〇という薬は、今日処方してもらえているか?」
→この質問は、普段から薬のことも意識して学んだり経験している事務さんであれば答えることができます。
「その薬は血圧の薬だったよね?」
→勉強している事務さんであれば、こんな薬の薬効分類を尋ねる質問にも答えることができるかもしれません。
「血圧の薬を今は朝に飲んでるけど、夜に飲んでも大丈夫かな?」
→これには、薬学の専門知識を持たない事務さんが返答することができません。そのため、こんな質問が聞こえたら、薬剤師はすぐに駆けつけるフットワークの軽さを身に着けておく必要があります。
薬剤師には、基本的に薬局内の全ての業務をこなせることが求められます。つまり、処方箋入力や調剤、監査や投薬、レセプトや市販薬販売まで、幅広い業務を行わなければなりません。一方で事務さんの場合は、これらの業務の中に「できない仕事」もあります。
「自分には答えられない質問」や「自分では解決できない課題」に何度も直面すると、大きなストレスの原因になります。そんな時、事務さんが助けを求めてくる前に、薬剤師がさっとフォローに入ることができると、患者さんの問題がスムーズに解決するだけでなく、事務さんも働きやすさを感じてくれるはずです。