2022年中に押さえておきたい、新型コロナウイルス感染症関連の論文②~ワクチンについて
ワクチン接種が、日本でどのくらいの感染・死亡を防いだか?
Lancet Reg Health West Pac . 2022 Nov;28:100571.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35971514/
ワクチンがなかった場合、日本では、2021年11月末までの間に・・・
1,600,000~1,800,000人が感染、16,000~43,000人が死亡したと推計される
⇒実際の観測値と比べると、ワクチン接種によって560,000人の感染と18,000人の死亡を回避できた
(有効性: 感染予防効果が33%、死亡抑制効果が67%)
⇒ワクチンが効果を発揮すると、発症や重症化・死亡といったことが「起こらない」という結果が得られます。これは、「薬を使ったら痛みが消えた」とか「薬を使ったら眠れた」といった効果と違い、個人レベルでは実感することの難しい効果です。そのため、「ワクチンには本当に効果があったのか?」と疑問に感じるのも無理はありません。こうした研究結果は、見えにくいワクチンの効果を可視化するために非常に重要です。