年収アップを実現するには?薬剤師の「年収」記事まとめ
薬剤師の年収事情「わたしの年収は低い?」を徹底解剖
「自分の年収は低いのではないか?」皆さんもそう思った経験があるのではないでしょうか。薬剤師の転職理由のトップとしても「年収への不満」はトップにあげられます。薬剤師の年収はさまざまな要素の組み合わせによって決まります。たとえば、年齢や役職、勤務先の企業規模や地域、経験年数によって薬剤師の年収は大きく異なります。たとえば、同じ30歳の薬剤師でも、都市部で働くか地方で働くか、大手薬局勤務か中小薬局勤務、一般薬剤師か管理薬剤師とでは、数百万の年収の違いが生まれることもあるのです。ですから、「もっと年収を上げたい」と思った場合は、管理薬剤師としてキャリアアップをして年収を上げるだけでなく、「薬剤師が足りてない地方の小規模薬局で働いてみよう」や「平均年収の高いドラッグストア業界で働いてみよう」など、転職を検討するのも一つの手です。
ここでは、薬剤師の「年収を構成する要素」「年収アップに寄与する役職・資格」「高年収の転職事例」に関する記事をご紹介します。
年齢・企業規模でみる薬剤師の年収とは?
まずは年収を構成する要素について理解を深めましょう。さまざまな切り口で年収を比較することで、自分の現年収を見直したり、転職先を検討する材料になったりするはずです。たとえば、年齢別の平均年収を見てみましょう。薬剤師の平均年収は、男性薬剤師が約513万円、女性薬剤師が約463万円(平成28年賃金構造基本統計調査)。しかし、年齢別の推移を見ると、男女で異なった動きをしています。20代から40代まで、男女ともに年収は上がりますが、その上がり幅は男性に比べて女性は小さい。40代では男女で150万円以上の年収差がつきます。しかし、50代後半になると一転、女性が男性の平均年収を追い越します。
また、企業の規模ごとに平均年収を比較するとどうなるでしょうか。一見、資本の大きな大手企業のほうが高年収の印象を受けるかもしれません。しかし、実際は従業員数10人程度の中小規模のほうが平均年収は高いのです。なぜ、中小規模の事業所だと平均年収が高いのでしょうか。
その理由は是非下記の記事でご確認ください。
管理薬剤師をめざして高年収を実現!
年収アップを叶える要素のひとつに、「役職」があります。管理職に就くと、手当の分だけ年収が上がります。そして調剤薬局の場合、最も一般的な管理職が「管理薬剤師」です。
企業ごとに異なりますが、管理薬剤師になると月額2~3万円程度の手当が付くケースが多いようです。つまり、手当だけで年収20~30万円の増額が見込めます。
とはいえ、管理薬剤師になると、年収が上がるとともに、責任範囲と業務の幅も広がります。具体的には勤務薬剤師の調剤業務に加え、「薬品の品質管理、在庫管理」「スタッフの管理」「外部機関とのやり取り」「店舗運営にかかわる利益・費用の把握」などが求められます。そのため一般薬剤師に比べると、勤務時間が長くなる傾向もあり、年収とワークライフバランスのどちらを優先するか検討は必要でしょう。
ほかにも、副業の可否や勤務時間の要件など、さまざまな条件が加わる場合があります。記事を参考に、管理薬剤師を目指すかどうか、自身のキャリアプランと擦り合わせてみてはいかがでしょうか。
研修認定薬剤師は年収アップにつながる!?
認定資格・専門資格を取得して、自身の薬剤師としての市場価値を高めることも、年収アップを叶える有力な手段です。
なかでも「研修認定薬剤師」の取得は、調剤薬局業界でキャリアアップをめざすならおさえておいて損はありません。
なぜなら、研修認定薬剤師を取得していないと、「かかりつけ薬剤師」として働くことができないからです。
ご存じの通り、調剤薬局業界では「かかりつけ薬剤師・薬局」機能の普及が進んでいます。「かかりつけ薬剤師指導料」を始め、かかりつけ薬剤師がいないと算定できない加算も多く、かかりつけ薬剤師が店舗の売上に与える影響は決して小さくありません。
そのため、研修認定薬剤師を取得している薬剤師は、取得していない薬剤師よりも需要が高く、年収も高くなる傾向があります。次の記事では、実際に研修認定薬剤師として働いている薬剤師に、そのメリットについて意見を募集しました。「「昇級・昇給した」「手当がついた」「勉強のモチベーションアップになった」などさまざまなメリットがあるので、まだ取得していないという方は是非参考にしてください。
高年収を実現した薬剤師の転職事例
最後は、自分に合った働き方を叶えながら、年収アップも実現した転職事例について学びましょう。
ここでは、「一人薬剤師」の薬局に転職したM・Aさん(27歳)の事例についてご紹介します。M・Aさんは一人薬剤師の店舗に転職し、なんと184万円もの年収アップを叶えました。一人薬剤師の店舗は自分一人で店舗を運営しないといけないため、高年収の代わりに負担が大きい職場環境です。
しかし、将来的に独立を考えているM・Aさんにとっては、「早期に店舗運営のノウハウを身につけられる」という点で一人薬剤師の環境がニーズにマッチしていました。エンジニアとしてのキャリアももつM・Aさんは、企業のシステム業務にも従事。着実にスキルアップをしながら、大幅な年収アップを実現したのです。
このほかにも、「調剤未経験で年収200万円アップ」「ダブルワークで年収50万円アップ」など、さまざまな年収アップ転職事例をご紹介します。どんなキャリアプランを立てて、どのように転職を成功させたのか、参考にしてみてください。
薬剤師の年収に関するさまざまな記事をご紹介しました。
前述したように、年収はさまざまな要素のかけ算で決まります。どんな環境でどんな働き方をすると、どれくらいの年収を得られるのかイメージを持っておくことは、キャリアプランを設計するうえでとても重要です。
「希望年収はあるけど、どうすれば叶えられるかわからない」という方は、薬剤師専門のコンサルタントに相談してはいかがでしょうか。自分の暮らす地域の薬剤師の年収相場はいくらなのか、いまのキャリアと年収が見合っているのかなど、疑問点を解消していくなかで、どのような職場を選ぶべきなのか見えてくるはずです。年収に関する理解を深め、薬剤師としてのキャリアプランを検討しましょう。