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薬剤師のいまを知るトピックまとめ

更新日: 2020年9月30日

調剤過誤が起きるとどうなる?薬剤師に必要な法的知識

調剤過誤が起きるとどうなる?薬剤師に必要な法的知識の画像

「調剤過誤」とは、薬剤師の過失により患者に健康被害が発生した調剤事故のことを指します。
ミスを起こさないようどんなに気をつけていても、薬剤師として働くうえで調剤過誤は誰にでも起こり得るものです。万が一、調剤過誤を起こしてしまったとき、自分が負うべき責任の有無および程度を把握できていないと適切な対応をとることができません。薬剤師業務に関連する法的知識について学び、いざというときも慌てず誠実な対応ができるようにしましょう。
今回は、調剤過誤を起こした際、薬剤師に発生する法的責任や、薬歴の開示請求への対応に関する個人情報保護法の捉え方について解説します。

調剤過誤と薬剤師の法的責任

まずは、調剤過誤を起こしてしまった場合の薬剤師の法的責任について解説します。
法的責任は、「刑事責任」「行政責任」「民事責任」の3つに分けられます。責任の内容をきちんと理解しておけば、調剤過誤を起こしてしまったとき、必要以上に不安にかられることがなくなるはずです。この機会にぜひ皆さんも覚えておいてください。

刑事責任

刑事責任とは、法律を犯した者(犯罪者)に対し、国により懲罰などの罰が与えられる責任のこと。薬剤師が調剤過誤を起こした場合、被害が重大であり、過失の態様が悪質であれば業務上過失致死傷罪(刑法211条)に問われる恐れがあります。

行政責任

行政責任とは、薬剤師が厚生労働省という監督官庁に対して負う責任のこと。薬剤師としての業務停止や免許取消などの処分を受ける恐れがあります。

民事責任

民事責任とは、被害者である患者さんに対し、損害の填補のために金銭を支払わなければならない責任(損害賠償責任)のこと。調剤過誤があればすべて損害賠償責任が発生するわけではなく、あくまで損害や因果関係がある場合に限ります。

薬剤師の法律問題SOS 調剤過誤発生!責任はどうなる?
薬剤師として働くなかで、誰にでも起こり得るものとして関心が高い調剤過誤。今回は、調剤過誤を起こしてしまった場合の薬剤師の責任について解説します。

調剤過誤と薬歴の開示請求

調剤過誤が発生した際、患者さんから薬局に保管してある自身の薬歴を開示してほしいと言われることは十分に考えられます。開示請求された際、薬局に開示の義務はあるのでしょうか。
個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)第25条第1項において、薬歴は「薬歴全体が患者の個人情報」と考えられています。そのため薬局では、患者さんから薬歴の開示請求があった際は、原則遅滞なく開示しなければなりません。
また、開示方法については、原則書面を交付する必要があります。薬歴の場合、原本は交付できませんので、コピーを交付します。

薬局経営者は、開示請求された場合に備えて、薬局内にマニュアルなどを整備しておく必要があるでしょう。個人情報の取り扱いについては下記ガイダンスを参考にしてください。

患者さんやその家族から薬歴開示請求があった場合どう対応する?
みなさんの薬局では、患者さんなどから薬歴を見せてほしいとい言われたことはあるでしょうか。万が一、調剤過誤などが起こってしまった場合には、過誤の内容を知るために開示請求されることも想定できます。

薬剤師の法律問題SOS 「薬歴の開示請求」されたらどうする?
「薬歴は薬局の所有物だし、手間もかかるので開示する必要はない」などと断ってもいいのでしょうか。

調剤過誤に備えて、薬剤師業務に関連する法的知識を動画で学ぶ

最後に、薬剤師業務に関わる法的義務や責任について学べる「薬剤師専用e-ラーニング<m3ラーニング>」をご紹介します。

講座で学べること

  • 薬剤師業務を行う上で発生しうる法的リスクが分かるようになる
  • 薬剤師に対し課せられる法的責任と義務について説明できるようになる
  • 法的リスクに備えた薬剤師業務を行うことができるようになる
  • 医療現場における個人情報の取り扱いについて学ぶことができる

受講をおすすめしたい薬剤師イメージ

  • 薬局の開設者、管理者、病院・診療所薬剤部門の責任者にあたる薬剤師
  • 調剤過誤に対して漠然とした不安がある薬剤師
  • 薬剤師業務上の法的リスクや責任について理解したい薬剤師
  • 医療現場における個人情報保護法のあり方について学習したい薬剤師

薬剤師業務における適切なリスク回避のためには法的リスクや責任への正しい理解が不可欠です。「適応外使用」の法的解釈や個人情報の取り扱いに関する注意点など、理解が曖昧な点がある先生は是非、この機会に受講してみましょう。

薬剤師のための法的知識の基礎
全ての動画を受講し、確認テストに合格すると、薬学ゼミナール生涯学習センター(G13)に3単位を交付申請できます。

薬剤師の身を守る「法的知識」
過度な不安に陥り、その後の対応に支障を来さないためにも、薬剤師業務に関わる法的知識を理解することは重要です。

疑義照会義務は「自信あり」、薬剤師に必要な法的知識とは?
『疑義照会義務』、『個人情報の取り扱い』は、9割以上が「理解している」 と回答。

まとめ

調剤過誤が起きた際の薬剤師の法的責任について説明してきました。ミスを起こしたとき、薬剤師の法的責任について理解が不十分なために、漠然とした不安から適切な対応がとれなかったというケースは珍しくありません。法的責任の内容をきちんと理解し、慌てず誠実な対応ができるよう日頃から知識を蓄えておきましょう。
また、調剤過誤はミスを犯した薬剤師本人の責任だけではなく、そのような過失を招いた組織のリスク管理を怠った組織の責任でもあります。調剤過誤が起こった場合は、上司などに速やかに報告し、同じミスが発生しないように体制を整備するなど、組織として迅速に対応していくことが大切です。

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