【薬局英会話】「症状を和らげます」はなんと言う?

前回は、とにかくシンプルに「どんな薬であるか」を理解してもらうためのフレーズをご紹介しました。今回はもう少し具体的に、作用機序や薬効について患者さんに説明する際の表現を学びましょう。
作用機序と言っても、薬剤師が思い浮かべるような専門的で難しい内容ではありません。一般の方でもすぐ理解できるような表現のみを取り上げますので、気楽に学んでいただければと思います。
「(症状を)和らげる」ってなんていう?

患者さんが受診する時は、ほとんどの場合、何か辛い症状がある時だと思います。もちろん、持病の治療や自覚症状がない疾患もあるかと思いますが、まずは、外来でよく使う表現「症状を和らげる」にフォーカスしてみましょう。
英語で「和らげる」という表現はいくつかあります。例えば、 “relieve” “soothe” “ease” “calm” “alleviate” “make it better” など。
これらはニュアンスが微妙に異なりますが、使い分ける必要はありません。この中で医療では、”relieve”が比較的よく使われる表現です。
発音的にはRとLの両方が含まれるため、日本人は苦手な方が多いかと思いますが、何度も発音して慣れましょう。RとLの発音が苦手という方は、”ease”が発音しやすいためこちらを使ってみてください。
ただし、若干”relieve”よりも軽い印象があります。また“alleviate”は逆にフォーマルな感じで、日本語で言うなら「緩和する」と言う感じでしょうか。
“make it better” は日常会話でよく使われるカジュアルな表現。慣れてきたら、相手によって使い分けができるといいですね。
<公式>
「このお薬は、〇〇を和らげます」
”This medicine will help relieve 〇〇.”
〇〇には、症状(名詞)を入れるだけです。ここでよりシンプルな表現として”This medicine relieves 〇〇.”としても良さそうですが、やはり”will help” を入れた方が良いです。
それにはいくつか理由があります。
理由① ”This medicine relieves 〇〇.”では断定的な表現となり、必ず薬が効果を発揮してよくなりますよ。というニュアンスになってしまう
理由② ”will help”を入れることで、その後に使う動詞は全て原型を使うことができる。
薬剤師としては薬の効果が保証できないので、『必ず効きます』とは言えません。そこで間に ”will help” を入れると、「症状を緩和させるのにお役に立ちそうです」や「効果が期待できますよ」というニュアンスになります。
というわけで、”This medicine will help〜” を基本的な公式として覚えてしまいましょう
患者さんに「薬が〇〇の症状を和らげる」と伝えよう
さっそく、基本の “relieve”を使って「和らげる」というフレーズを学びましょう。
<公式>
「このお薬は、〇〇を和らげます」
”This medicine will help relieve 〇〇.”