薬歴ビフォーアフター~薬歴の悩み、解決します~

更新日: 2023年9月3日 岡村 祐聡

貼り薬がイヤなことを医師に言えなかった患者さん

薬歴ビフォーアフターの画像1
お悩み

72歳の女性。お嫁さんとお孫さんも一緒に来局。腰が痛くて動けなくなってしまったため受診。久しぶりに孫たちがやって来たので、張り切ってしまったとのこと。先生が「貼り薬と痛み止めの飲み薬出しておきます」とおっしゃったのだが、本当は貼り薬がイヤなことを医師に言えなかったとのこと。貼り薬はすぐ皮膚が赤くなって貼っていられないらしい。「塗り薬もありますので問い合わせして変更してもらいますか?」と聞いたら、「そんなことしないでくれ」と強く拒否。その時の薬歴なのですが、これで良いでしょうか?

(処方薬)
Rp. カロナール300mg   3錠
  レバミピド100mg    3錠 3×毎食後 14日分
Rp. ロキソプロフェンテープ50mg 28枚 1日2枚 腰に

薬歴ビフォーアフターの画像

薬歴Before

S) ずっと立ちっぱなしでたくさんのお料理を作っていたから腰が痛くなってしまった。
S) 貼り薬はダメなんです。
O) お盆で孫たちが揃って集まるので張り切っていた。
A) 一時的な痛みのようなので、2週間の服用で経過を見る。
A) 先生には言えなかったが、貼り薬は皮膚が赤くなってしまって使えない。
EP) 痛み止めの薬が出ていますので服用して様子を見てください。2週間経っても痛みが続いていたら再度受診してください。
EP) 貼り薬は使ってみてやはりダメなようならやめておいてください。次受診するようなら、先生にその旨お伝えください。
薬歴ビフォーアフターの画像

患者さんの悩みの状況がこの薬歴から全くわからない

患者さんは、皮膚が赤くなり貼り薬が使えないのに、先生に言えなかったとのことですが、薬歴を読んだ限りでは「お悩み」の状況は全くわかりませんね。実際に患者さん(ご家族含む)とお話した内容も、薬歴に書かれていることとはだいぶ違うのではないでしょうか?

何度も繰り返しますが、薬歴とは薬剤師の医療の記録です。実際に患者さんとお話したこと、患者さんの様子、薬剤師としてどのような判断をしたのか、それが実際の通りに書かれていなければなりません。薬歴を実際のやり取りとは全く別物のように捉えているとするならば、それは間違いです。

良い薬歴とは、その時の患者さんとのやり取りや患者さんの様子(気持ちもふくめて)がありありと思い浮かぶ薬歴です。

アセスメントが書かれていない

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岡村 祐聡
おかむら まさとし

有限会社服薬ケア研究所所長。明治薬科大学薬学部薬剤学科卒業。
都内調剤薬局や調剤薬局チェーンの教育担当管理職を経て、1997年に『服薬ケア研究所』を設立。
「服薬ケア」理論を各地で提唱し続け、全国各地で開催される研修会や服薬セミナーなどでも精力的な活動を行っている。 2002年には、服薬ケアを学ぶ全国の有志で設立された「服薬ケア研究会」から要請を受け、会頭に就任。最新著書は「10日間で極意をつかむ選ばれるかかりつけ薬剤師になる 患者応対技術と服薬ケアコミュニケーション」(診断と治療社)。書籍の詳細は服薬ケア研究所のホームページを参照。
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