診療報酬本体のプラス改定、納得できる?
調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
m3.com薬剤師会員の皆さんに、診療報酬の本体が0.43%のプラス評価についてうかがったところ「財政事情を考えれば妥当な水準」48%と回答。「もっと大幅なプラス改定にするべき」30%を上回る結果となりました。
また本体のうち、0.2%を看護職員の処遇改善へ充てられることについては「看護職員以外の処遇改善にも充当するべき」46%、「適切な対応だが、規模が不十分」25%となり、診療報酬改定本体のプラス改定に対し納得できる結果ではありませんでした。
その他、2022年度の診療報酬改定や予算編成について、さまざまな意見が寄せられています。
Q1:本体が0.43%のプラスとなったことをどう評価しますか?
Q2:本体のうち0.2%分が看護職員の処遇改善に充てられることについて、どう評価しますか?
Q3:2022年度の診療報酬改定や予算編成について、ご意見をお聞かせください。
プラス改定に疑問
- 薬価以外の報酬アップが薬価ダウンありきで進められているようで、納得いかない
- 毎回思うのですが、「何%プラス」ってどうやって計算しているのですか?
取るのにかなりハードルが高い(まず取れない)点数がプラスになっても、ぜんぜんプラス改訂ではない - もっと将来を見通した長期的な観点から計画すべき
- 診療報酬は上がるが薬価は下がる。薬局への補填は?
- 薬価を下げすぎると、今後の医薬品の供給がますます難しくなるのでは?
- 医療財政の逼迫は理解できるが、予防に大規模な予算をかけて、そもそもの医療費を増大させない構造に変革させることが必要
- 全体的なプラス改定である一方、薬価がさらに下がったことから、新薬の開発を進める製薬企業にとっては厳しい診療報酬改定
- 後発医薬品使用体制加算の見直しが必要だと思う
- 薬価引き下げでの予算確保の対応は、メーカーの製造維持の意欲低下に拍車をかけ、市場在庫不足の原因となっているように思うので、いい加減にしてほしい
- 財源確保の為の安易な薬価引き下げには反対
- 本体価格の増額と薬価改定のマイナスで結局収支はマイナスであり
処遇改善となる意味が理解できない。コロナ感染管理下での正しい運用に補助金が出る仕組みと同様に各医療職種と医療機関の査定する仕組みをつくり、診療報酬につなげるなどの改革をすれば良いと思うが - 財政は患者さんの負担ですよね。患者さん減ります
- コロナ禍で、消毒 駐車場対応 別室対応 患者の動線の案内など 神経を使うことが増えた。そういう個別対応を評価する改定であってほしい
- 医薬品購入規模の小さい中小の調剤薬局にとってこれ以上の薬価引き下げは厳しすぎる。技術料もあまり上げてもらえない状況。ますます調剤薬局の淘汰が進みそうです
看護職員以外の処遇改善にも充当すべき
- 職種を限定した案はよくない。医療全体をみる必要がある
- 介護職員やケアマネ等施設職員の報酬改定を考慮し、コロナ入院病棟勤務の看護師の手当てを厚くする等、必要部分での考慮をお願いしたい
- 医師や看護師の業務に対してだけでなく、広く加算をしてほしい
- 診療報酬をあげても、職員には回らない。回すことを義務化しないといけない
- 介護や看護職員に処遇改善はもっともだと思う。ただいつも場当たり的な改定でどれだけ現場が混乱して来たか過去を振り返るとお役所仕事にいつも現場は振り回されている
- 世界に比べると 人口あたりのベッド数が多いのに コロナ患者等受けられない現状は、日本の医療全体の改革が必要であが その改革として診療報酬改定にのみ頼っていていいのでしょうか?
- 医療体制はきちんと整備されるべき。病休・育休・有給休暇がきちんととれる体制が必要。人員確保がきちんとできるくらいの診療報酬にしてほしい。科によって差がありすぎる
- 医療従事者の処遇改善にもっと充てるべき。働く人が居なくなって困るのは全ての国民
診療報酬本体で、政府が配分先を限定するのは好ましくない
- 薬価縮小による影響により、昨今の医薬品流通問題へ派生している部分は否めない。
販売益がでなければ企業は投資を行わず、人件費作成など偏りが出現する温床となる。また、世界規模で開発している企業としては、日本へ優先的に原薬や添加物、医薬品を販売するメリットは認めず、販売交渉負けを引き起こすことが懸念される - 将来的に日本の財政は逼迫することが必然であり、短期的な診療報酬の上げ下げで一喜一憂できない
ベン:
皆さんの貴重な意見を聞くことができたね
ゼン:
現場の厳しさが伝わってきたぜ
カン:
財源の確保と医療体制の整備が必須となりそうね
ベンゼン三兄弟
ベン・ゼン・カンの三兄弟。調剤室で生まれ、日々がんばる薬剤師を見て育ってきた。薬剤師に元気を届けながら、自分たちもいつか薬剤師になる日を夢見ている。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘中♪
《 ベン 》
正義感の強い三兄弟のリーダー。勉強熱心でいろいろなことに興味津々。
熱中するとまわりが見えなくなりがち。
《 ゼン 》
明るくてポジティブな三兄弟のムードメーカー。
調子にのりやすく失敗もするが、立ち直りも早い。
《 カン 》
優しくて気配りのできる三兄弟の癒やし系。控えめだけど実はしっかり者。
なぜかゼンへのツッコミは厳しい。
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