好きな業務、苦手な業務は?
調剤室で生まれた「ベン」「ゼン」「カン」の三兄弟。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘するベンゼン三兄弟が、薬剤師に聞いた実態調査をレポートします。
薬剤師として働く環境は病院、調剤薬局やドラッグストア、製薬会社などがあり職場によって求められる役割がことなります。
そこでm3.com薬剤師会員の皆さんに、好きな業務についてうかがったところ「ある」57%と回答。
「薬局の業務全てが好き、患者さんの役に立てた時は最高」という意見もありました。
一方で苦手な業務についてうかがったところ「ある」53%となり、疑義照会やクレームを受けたときの対応など苦手な業務に向き合い、日々奮闘している様子が分かりました。
その他、苦手な業務を克服するための行動や解決するためのヒントなど、さまざまな意見が寄せられています。
Q1:薬剤師業務で好きな業務はありますか?
ベン:
好きな業務がある人が多かったね
Q2:Q1の返答が「ある」の方に質問です。どんな業務か理由も一緒に教えてください。
服薬指導
- 患者さんとお話することが好き。体調が良くなると、さらに嬉しく思う
- 患者さんの疑問や不安を解決できた時にやりがいを感じる
- インスリン導入の不安な様子を上手く取り除けると達成感がある
- 薬剤変更になった時の服薬指導が好き。患者さんの役に立っている実感が湧く
DI業務
- 知識が増えるし、医師から頼られるから
- 医薬品に関する情報を得ることが好き
- 新しい情報に触れることが知的好奇心を刺激されて楽しい
監査業務
- アクシデントが起きる前に止められるのは薬剤師の役目だから
- 併用禁忌や処方禁忌の患者さんに処方されているのを見つけること
- 地味な仕事が好き
在宅業務
- 患者さんとじっくり会話出来て処方提案などで改善すると感謝され、やりがいを感じるから
- 在宅にて患者さんや患者さん家族と関わるのが好き
- 訪問して薬を渡しながら、家庭や家族の状況など対話を通して把握することが好き
チーム活動
- 多職種と協力し患者さんの抱える問題を解決できた時
- 他職種から必要とされている感じが好き
- 感染症治療の医師との協議
- 訪問する施設での看護師さんとのやりとりが楽しくて好き
調剤業務
- 調剤で一包化する時に錠剤を出すのが好き
- 計数調剤。どうやったら1番効率よく集めていけるかを考えスムーズにできた時が気持ちいい
- 黙々と没頭、無心になれる
- 小児の散剤調剤
- 昼休みに軟膏の予製剤を作るのが好き。黙々と作っていると気持ちがリセットされる
- 軟膏の混ぜ、充填。きれいに容器に入ると惚れ惚れする。
- Vマスでの散薬の調剤。均等にならすために集中するのでその一瞬、無になれる
- 粉の処方混合し分包した時の総重量がピッタリの時は嬉しい
- 分包。いかに正確に早くできるか、毎回工夫しながらやっている
- ピッキング業務
- ワクチン業務で人数分の購入と実施人数に合わせてワクチンの半端が無くなるとスッキリする
- 漢方や外用剤チューブなどが大量の薬が藥袋にきれいにおさまるとうれしい
投薬業務
- 職務を全うしている感じがある。患者さんの不安を解決できたと感じた時、一番充実感がある
病棟業務
- 多職種と連携しながらカンファレンスで意見交換するのが好き
- 薬物療法に介入できる
- 他の業種の方達とチームで患者さんに対処する事
- ケモの混注
経営・店舗管理
- 薬品管理整理して、ロス削減できた達成感がいい
- 薬剤師の新規事業を考えること
- 店舗の経営状況を分析して、課題の抽出・対策を立案すること。年間戦略をたてる
- OTCの発注をするとき
治験業務
- 治療への提案が採用されて病態が改善したとき
- 新しい薬が世に出るお手伝いだから
TDM業務
- 薬剤師の能力を一番活かすことができる。薬剤師の資質に特化した業務だから。
Q3:薬剤師業務で苦手な業務はありますか?
ゼン:
苦手な業務がない人もいるぜ
Q4:Q3の返答が「ある」の方に質問です。どんな業務か理由も一緒に教えてください。
服薬指導
- 話が長い患者への服薬指導を切り上げる事があまり好きじゃない
- 抗がん剤や希少疾病医薬品などの服薬指導
- 職業教師相手の服薬指導
- 耳の聞こえにくい患者さんとのやり取り。声が通りにくく大変
- 更年期障害の女性の指導
- 精神科の服薬指導で話す内容が合わせられなくて難しい
- 皮膚科の服薬指導は先生により使用方法が違うので苦手
調剤業務
- 水剤のメモリ割り
- ピッキングの数量を多数覚えるのが苦手
- 年齢とともに、調剤のスピードが遅くなっている
- 小児、耳鼻科の調剤は体重等注意事項が多いのであまり好きでは無い
- 抗がん剤調製が、早くしないといけないプレッシャーがかかるので苦手
- 注射、配合変化が難しい
- 一包化、半錠などの作業が不器用なため苦手
- 軟膏の混合。秤量や絞り出しなど手間が多く、それを狭い中でかつきれいに手早く行わなくてはならないのが難しい。
- 薬を粉砕して調剤すること。
- 持参薬の錠剤の数を数えること
- 高域処方せん対応:薬が在庫ない場合の対応。臨機応変に対応できない
- 抗がん剤業務、薬剤、薬効、レジメンなど覚えきれない。妊婦、授乳婦に対する薬剤選択なども難しい
投薬業務
- 小児の投薬。味の問題なんて人の好き好きで,薬剤師よりも保護者の方の方が詳しい
- 忙しいのに話を延ばされたりすると、ストレスになる
- 婦人科の投薬
- 普段扱わない薬の投薬
- 癌化学療法領域。経験不足
疑義照会
- 疑義照会で知らない先生と話すのが苦手
- 高圧的な態度をとる医師との疑義照会
- ドクターに問い合わせをした時に逆に聞き返されると、すぐに返答出来ない
患者さん対応
- クレーマー対応
- 倍散の計算間違ってないかの心配、怒る患者
- 何でも反論してくる人
- 怖い患者さんや他職種に出会ったとき、尻込みする
- 精神科の患者との会話
病棟業務
- 病棟カンファレンスなど
- 混注業務。技術的な速度が求められるので苦手
- 輸液
- 医師や看護師と話すのが苦手
経営・在庫管理
- ピッキングや在庫管理など
- 薬剤管理
監査業務
- 用法用量監査。小児の投与量には気を遣う
- 会社への課題提出物
- 分包の監査
連携業務
- 怖い患者さんや他職種に出会ったとき、尻込みする
- 院外薬局からの問い合わせ。情報が不十分で対応が難しいから。
- 連携業務
- 地域ケア会議。他職種の会議で話すのは難しい
- 訪問看護師とのコミュニケーション
- 医師や他職種への情報提供などが、意にそぐわないか心配。
入力業務
- レセコン入力。保険点数がコロコロ変わるので算定確認が大変。
- 他院からの患者受け入れの可否を判定する会議に提出するための現行の薬剤を院内採用薬剤に変更する場合の資料作成。情報提供書はいい加減だし、相談室が間に入るので質問の内容が正確に伝わらず難儀する。
- 足りない薬の注文作業。今だと結局見つからなくて、処方箋お返ししたりする事も増えているのでモヤモヤする
その他
- 薬歴の記入。話すのは好きだが、文字にするのが苦手
- 職場の人間関係
- パソコン業務(発注や貸し借り、在庫管理に関すること)も苦手
- 嚥下困難の潰しや一包化で手が痛くなることがあり苦手
- 他部署の方と話すのが苦手
- 検品。忙しい時に納品があったりするので、気持ちが焦る
- トレーシングレポート
- DI関連、情報検索
Q5:苦手な業務を克服するために何か行動はされていますか?
カン:
身近な人に聞くというのもひとつの方法ね
Q6:Q5の理由を教えてください。
検索する
- ある程度正確な情報は、ネットで調べた方がより細かく調べられる
- 書籍だと繰り返し読みやすいので、勉強しやすい
- ガイドラインや最新の治療法を調べることにより、処方の傾向や紹介状での薬剤の抜けを推測できる
相談する
- 相談して経験を積み重ねる
- カンファレンスでの振る舞い方は先輩に聞くのが一番わかりやすい
- 機械操作などはすぐ聞いて解消する
- 医師が色々教えてくれて助かっている
- 同じ規模の病院薬剤師に質問すると、答えやヒントが見つかる
- 広く色んな話を聞いて最適解を見つけたい
その他
- 得意な事を役割分担して行った方が、現場の運営、経営指標に良い結果が生まれやすいと思う
- 自分なりの答えは自分で見つけるしかない
- 日々努力のみ
- 誰かに聞いてもそれが自分にとっての正解とは限らない
ベン:
好きな業務にもいろいろあることが分かったね
ゼン:
できれば苦手な業務は避けたいぜ
カン:
得意な人に聞いてみるとヒントが見つかりそう
ベンゼン三兄弟
ベン・ゼン・カンの三兄弟。調剤室で生まれ、日々がんばる薬剤師を見て育ってきた。薬剤師に元気を届けながら、自分たちもいつか薬剤師になる日を夢見ている。薬剤師がイキイキと働けるようにお手伝いをしたい!と奮闘中♪
《 ベン 》
正義感の強い三兄弟のリーダー。勉強熱心でいろいろなことに興味津々。
熱中するとまわりが見えなくなりがち。
《 ゼン 》
明るくてポジティブな三兄弟のムードメーカー。
調子にのりやすく失敗もするが、立ち直りも早い。
《 カン 》
優しくて気配りのできる三兄弟の癒やし系。控えめだけど実はしっかり者。
なぜかゼンへのツッコミは厳しい。
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