FOLFOXにおけるオキサリプラチン副作用への理解
治療、副作用マネジメント、チーム医療での薬剤師の関わりについて、様々な疾患を検討する連載コラムです。示された患者情報から後に続くQuestionを考えてみましょう。
更新日: 2019年7月30日 近畿国立病院生涯教育センター
治療、副作用マネジメント、チーム医療での薬剤師の関わりについて、様々な疾患を検討する連載コラムです。示された患者情報から後に続くQuestionを考えてみましょう。
A.
減量することなくFOLFOX16コース施行していることから、オキサリプラチン総投与量は1360mg/m2に達している。
末梢神経障害に関して、オキサリプラチン投与量が601mg/m2以上になると最悪時に至る症例が多く、また、最悪時までのFOLFOXサイクル数の中央値は10サイクルという報告がある。そのため、コース途中5-FU/l-LV+BVへ変更し末梢神経障害Grade1程度まで軽快後、FOLFOX再開といったオキサリプラチンの計画的な休薬も必要。
末梢神経障害出現後の対応策として、リリカカプセル1回75mg1日2回から1回150mg1日2回へ増量を行い、リリカカプセルの効果判定を行い、効果があれば継続、なければ中止とする。その後必要であれば、サインバルタ1回20mg1日1回開始、その後1週間おきにサインバルタ1回40mg1日1回、1回60mg1日1回へと増量を行っていく。