眼の感染症2
今回も前回の続きとして眼の感染症について見ていきたいと思います。それでは、結膜炎の続きから始めたいと思います。
淋菌性結膜炎
淋菌性結膜炎は、大人がなるものと、新生児が主に産道感染により生後2~4日で発症するものがあります。成人の淋菌性結膜炎は多量の膿性眼脂、強い結膜充血、眼瞼腫脹が主な症状で、新生児の淋菌性結膜炎は上記と同じ症状を認め、ときに偽膜形成を認めることがあると言われています。成人、新生児共に適切な治療が遅れると角膜潰瘍の原因となり、角膜染穿孔に至ることもあるため、早期に適切な治療を行うことが必要です。
治療方針としては、ペニシリン系、マクロライド系、キノロン系への耐性、特にキノロン系抗菌薬には70%以上が耐性していると言われ、キノロン系点眼薬は用いるべきではないとされています。大人の場合には、淋菌性咽頭炎や性器感染症を合併している可能性もあることから、抗菌薬の全身投与も行うことが望ましいです。新生児の淋菌性結膜炎は、やはり専門医へコンサルとすることが望ましいでしょう。