更新日: 2018年7月25日
賛否くっきり オンライン服薬指導
「オンライン服薬指導」に関連するニュースを10秒でわかるようにまとめました。
オンライン医療の普及促進に向けて、政府は薬剤師法施行規制の見直しなど具体的な施策を検討しています。
m3.comで行ったアンケートでは、新しい制度に期待する賛成派と、まだ難しいという反対派の声が聞かれました。
- 内閣府の規制改革推進会議がオンライン医療の推進に向けた公開ディスカッションを行った
- 診療から処方箋医薬品の授受まで、テレビ・電話などの情報通信機器を用いた「一気通貫のオンライン医療」を進めるべきとの意見が相次ぐ
- 厚労省の森和彦大臣官房審議官(医薬担当)は、「特区制度の中で実証実験を行った結果を見てから全国的な展開を考えることとしている」と、特区以外の導入に慎重な姿勢を示した
2018年3月30日(金)薬局新聞
- 政府の国家戦略特別区域会議が開かれた
- 愛知県、福岡市、兵庫県養父市のオンライン服薬指導事業の計画が認定された
- 内閣府地方創生推進事務局審議官の村上氏は、「都市部でのオンライン服薬指導の実施については、冬の法令改正に向けて今後厚労省と協議して進めていく」とした
2018年5月31日(木)医療維新/m3.com編集部
- 国家戦略特区に限り、遠隔服薬指導でも、「薬剤服用歴管理指導料」の暫定的に算定が可能となった
- 特区での遠隔服薬指導は、遠隔診療が行われた上で処方箋が交付された場合に行われる
- 患者の手元に薬剤が届いた後にも、改めて必要な確認を行うことが条件の1つとされており、遠隔での服薬指導は2回行うことが求められる
2018年7月18日(水)医療維新/m3.com編集部
m3.comの薬剤師会員向けに『オンライン服薬指導』についてアンケートを行った結果、政策については「賛成」と「反対」がほぼ半数ずつとなりました。
自由回答では「対面であるべき」「カメラ越しでは正しい情報が伝わりにくい」といったオンラインでのやり取りへの不安や、「高齢者が機械操作できるか不透明」「患者さまの環境整備が必要で、まだまだだと思う」など、オンライン診療が必要な患者さんの負担を懸念する声が多く聞かれました。
「調剤と指導管理との分離が進み、アウトソーシングによる効率化へとつながることを期待する」
「退院後のフォローがしたいとずっと思っていましたのでオンラインでやりとり出来ればいいと考えます」
「インターネットが使える人がいる高齢者の世帯ならいいと思うけど老老介護の世帯とかは難しいと思う。それなら在宅にもっと薬剤師が参入して訪問服薬指導したらいいと思う」
「待ち時間の短縮や人により丁寧に説明することができると思います。が、薬剤師は時間外にも対応せざるを得ないようになるかもしれませんね」
「人とのコミュニケーションは、微妙な感覚が必要なんです。顔の見えない電話やメールではそれで失敗します。映像で話すのも訓練や経験が必要だと思います。直ぐには浸透しないでしょう。ICTの進化で実現は可能と思いますが、まだまだ時間がかかると思います」
「顔色や声の間合い、大きさ等で、患者の体調や服薬に対する考え方がわかります。また患者側も、先生には言えなかったけど、と打ち明けて話して下さることもあります。オンラインでは、そう言ったところまで把握することは難しく、薬品情報提供書を渡すことと同じになってしまう気がします」
「不正が横行することを危惧。そのような状況にしない制度やシステム構築が必須」
「これが認められたら職を失う可能性がかなりの確率であると思う。絶対に認めてほしくない」
「現時点で特区において行われているに過ぎず、門前が多い日本の現状が変わらない限りいずれ頭打ちになる」
「やっているうちに、問題点が明確になり、その対策・対応をすれば良くなり、時間がかかるができるようになる。とにかく、方向を決めるのが大事!」
<アンケート概要>
・m3.com 薬剤師会員向けアンケート「オンライン服薬指導に関するアンケート」
・回答期間・回答数:2018年7月18日〜20日・139件
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薬剤師の声