ドンペリドン(ナウゼリン)の禁忌解除で、妊婦の吐き気治療はどう変わる?
- 妊娠の可能性がある女性の “吐き気”に「ドンペリドン(ナウゼリン)」を使えることのメリット
- 同種同効薬と「ドンペリドン(ナウゼリン)」の差、なぜ「ドンペリドン」が使えると望ましいのか
妊娠中の「ドンペリドン(ナウゼリン)」投与は、胎児の先天異常リスクの増加とは大きく関連しないという安全性のデータが蓄積したことで、2025年5月には妊婦に対する投与の“禁忌”の制限が解除されました。
これによって、現場での薬の使い方や選び方はどう変わるのか、最も影響の大きな妊娠の可能性がある女性の吐き気治療に焦点を当てて、ポイントを解説します。
「ドンペリドン(ナウゼリン)」改訂のポイント!妊娠の可能性がある女性への第一選択に
「ドンペリドン(ナウゼリン)」はドパミン受容体遮断薬に分類される吐き気止めで、胃炎や薬による副作用で生じる吐き気など、さまざまな場面で用いられます。
従来、ドンペリドン(ナウゼリン)は妊婦または妊娠の可能性がある女性に対して“禁忌”の指定があったため、妊娠の可能性がある女性の吐き気に用いる場合は、妊娠の可能性を考慮し、より安全な同種同効薬の「メトクロプラミド」を優先的に選ぶのが一般的でした。
これは、メトクロプラミドであれば添付文書上の制限がなく1)、また妊婦に対する安全性のデータも豊富だからです2,3)。
しかし、メトクロプラミドの効果はドンペリドン(ナウゼリン)とほとんど変わらないものの、メトクロプラミドはドンペリドンに比べると血液脳関門を通り抜けやすい性質があります。