出荷停止のポリフル、ドクターへの代替薬提案どうする!?
- 過敏性腸症候群(IBS)の4分類について
- 過敏性腸症候群(IBS)分類移行後の選択薬剤の基準
- 出荷停止中の薬剤「ポリフル」の代替案
- 過敏性腸症候群(IBS)治療薬の推奨度と流通状況
2025年10月の出荷停止から、未だ販売再開していない過敏性腸症候群治療薬のポリフル。
「代替薬って何がある?」とドクターに聞かれたら、何を提案すべきか分かりますか?過敏性腸症候群の患者さん全般に使える便利な薬剤であるだけに、店舗の在庫もそろそろ底を尽きて悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
最新の機能性消化管疾患診療ガイドラインの情報を元に、患者さんの症状の型から適切な薬剤を選択し、どの薬剤の推奨度が高いか伝えられるようにまとめてみました!
過敏性腸症候群治療のため通院中の60歳男性のデータ
例)60歳男性Aさん
<処方>
・ポリフル錠500mg 6錠
分3 毎食後 30日分
過敏性腸症候群治療のため通院中。
下痢・便秘のどちらも症状を有し、ポリフルを1年前から継続服用中。
併用薬は降圧薬のみ。
「ポリフル錠」のドクター処方に疑義あり!
▼出荷停止のため、在庫の確保が困難…。代替薬提案の前に、まずは患者さんに現在の症状とコントロール状況について聴取。聴取の内容は以下の通り。
- 現在の症状は、下痢・便秘どちらの症状が強いか
- 腹痛はあるか
- 腹部膨満感はあるか
- ストレスなどにより症状が増悪するか
- 他に市販薬など併用していないか
処方提案の成功例を紹介
薬剤師るみ:大変申し訳ありませんが、ポリフル錠500mgの出荷停止に伴い、これ以上薬局でのポリフルのご用意が難しくなってしまい、代替薬をご案内させていただきたくご連絡いたしました。
医師:それは困ったなあ。何が他にあるの?
薬剤師るみ:適応を有するものでご案内ができるものと、症状に応じて提案できるものがございます。それぞれ、最新のガイドラインで推奨度を確認いたしましたので、ご検討の程よろしくお願いいたします。
医師:この中だったら、整腸剤と「トリメブチン」、漢方薬は使っていきたいなあ。在庫を置いてもらえる?
薬剤師るみ:トリメブチンは出荷調整中のため、新規処方を複数人に出してしまうと、既存の患者様分が不足してしまう恐れがありますので、また卸業者さんと流通状況を確認しつつご連絡させてください。
医師:わかりました、よろしくお願いします。
薬剤師るみ:ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
【エビデンス チェック】 上記の処方提案の裏側を解説します!
過敏性腸症候群(IBS)は、便秘型・下痢型・混合型・分類不能型の4分類になっており患者さんのうち75%の方は、1年以内に他の分類に移行することがあるというほど病状が変化していきやすい疾患。
分類や優勢症状を元に適切な薬剤を選択していくのが重要です。
「ポリフル」は、添付文書上の効能効果が「過敏性腸症候群における便通異常(下痢、便秘)及び消化器症状」となっており、患者さんの症状の型を選ばず、どちらの症状も有する混合型の方にも使える希少な治療薬です。( 推奨 : 強、エビデンス : A )
では、ポリフルの在庫が不十分なときはどうしたらいいでしょうか?
以下に適応として明記がある薬剤を紹介します。