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臨床論文で服薬指導をアップデート!

更新日: 2026年5月15日 児島 悠史

花粉症の鼻づまり「モンテルカスト」「プソイドエフェドリン」効果の違いは?

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患者
患者

この「モンテルカスト」っていう薬、本当に必要?前に使っていた「プソイドエフェドリン」の方が良く効く気がするんだけど…

花粉症治療では、いくつかの薬を組み合わせて使うことがよくあります。抗ロイコトリエン薬の「モンテルカスト」もその1つです。

しかし、くしゃみ・鼻水に対して効果的かつ、OTC医薬品としても馴染みのある抗ヒスタミン薬に比べるとやや“地味”で、その効果は実感しにくいところがあります。

今回は、そんな「モンテルカスト」について、侮れない効果を示した研究を紹介します。服薬指導でも自信を持って説明できるようになる情報です。

参考になる論文

Ann Allergy Asthma Immunol . 2004 Jan;92(1):73-9.

「モンテルカスト」「プソイドエフェドリン」効果の違い解説図/児島悠史作成

「モンテルカスト」「プソイドエフェドリン」効果の違い解説図/筆者作成

(概要)
花粉症患者を対象に、「フェキソフェナジン+プソイドエフェドリン」を投与する群と「ロラタジン+モンテルカスト」を投与する群に分け、2週間後の鼻炎症状を評価した研究。

(結果)
・どちらの群も、ベースラインから鼻症状は大きく改善したが、2群間に有意差はなかった
・睡眠の質が改善したのは、「ロラタジン+モンテルカスト」の群だけだった


☞アップデートの要所
  • 「モンテルカスト」は、血管収縮薬の「プソイドエフェドリン」に匹敵する“鼻づまり”の解消効果がある
  • 「モンテルカスト」に中枢興奮作用はないため、睡眠を妨げることもなさそう

抗ロイコトリエン薬は、“鼻づまり”の症状改善に効果的な薬

花粉症のようなアレルギー性鼻炎では、くしゃみ・鼻水のほかに、鼻づまりの症状も伴うことがよくあります。
花粉症治療では、服薬が便利な内服の抗ヒスタミン薬がよく使われますが、抗ヒスタミン薬だけではこの“鼻づまり”の症状に対してあまり効果的ではありません1)

そのため、抗ヒスタミン薬と一緒に、鼻づまりにも効果的な「モンテルカスト」などの抗ロイコトリエン薬2)、あるいは「プソイドエフェドリン」などの血管収縮薬3)を併用することがあります。

このとき、抗ヒスタミン薬の「フェキソフェナジン」と血管収縮薬の「プソイドエフェドリン」は、『ディレグラ配合錠』のような配合剤が販売されているため、選びやすい傾向にあります。

しかし、「プソイドエフェドリン」は交感神経を刺激する作用があるため、血圧や心拍数などに影響を与える4)ほか、その中枢興奮作用は睡眠も妨害するなど、使いどころは難しい面があります。

そこで良い選択肢になるのが、「モンテルカスト」などの抗ロイコトリエン薬です。

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児島 悠史
こじま ゆうし

薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CL6。
2011年に京都薬科大学大学院を修了後、薬局薬剤師として活動。
「誤解や偏見から生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、ブログ「お薬Q&A~Fizz Drug Information」やTwitter「@Fizz_DI」を使って科学的根拠に基づいた医療情報の発信・共有を行うほか、大学や薬剤師会の研修会の講演、メディア出演・監修、雑誌の連載などにも携わる。
主な著書「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(羊土社)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」。

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