総合感冒薬服用で排尿困難の原因となる成分は?
市販の総合感冒薬を服用した50歳以上の男性のうち、6.0%の人が排尿困難などの症状を経験するという報告もあるが、その原因としても最も考えられる配合成分は何か。
- 麻薬性鎮咳薬
- アセトアミノフェン
- 血管収縮薬
- 鎮静性の抗ヒスタミン薬
- カフェイン
回答・解説
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総合感冒薬には多くの場合、くしゃみ・鼻水といった症状を緩和するために鎮静性の抗ヒスタミン薬が配合されています。しかし、この薬がもつ「抗コリン作用」は、風邪の鼻症状を緩和する効果がある1)一方、前立腺肥大による排尿障害の症状を悪化させ、尿閉を起こす恐れがあります2)。
前立腺肥大は加齢によって罹患率は高くなりますが、平常時は自覚症状に乏しく、抗コリン作用のある薬を服用した際に症状が顕在化することも少なくありません。
実際、市販の総合感冒薬を服用した50~69歳の男性の6.0%が排尿障害の症状を経験したことがあるという報告もある3)ため、安易な使用には注意が必要です。
【参考文献】
1)Cochrane Database Syst Rev. 2015 Nov 29;(11):CD009345. PMID:26615034
2)ポララミン錠 添付文書
3)薬学雑誌.128(9):1301-9,(2008)
※本クイズの内容は2020年8月作成時点のものであり、ご覧頂いた時点で最新情報ではない可能性がございます
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