【2026年新設】門前薬局等立地依存減算とは?算定要件をわかりやすく解説
2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定では、「門前薬局等立地依存減算」が新設されました。
薬局の地域化がなかなか進まないことを背景に、一定の施設基準に該当する都市部の門前薬局や医療モール内薬局などが減算対象となっています。
本記事では、門前薬局等立地依存減算が新設された目的や算定要件、施設基準などについてわかりやすく解説します。
門前薬局等立地依存減算とは【2026年新設】
門前薬局等立地依存減算とは、令和8年6月1日以降に新規開設する薬局について、すでに多数の薬局が所在する地域または医療モール内に立地し、特定の医療機関からの処方箋集中率が高い場合などに、調剤基本料を減算するというものです。
薬局の地域偏在や門前立地への依存を是正する目的で、2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定で新設された減算項目です。対象となるのは以下のような薬局です。
①都市部の門前薬局・密集薬局
②複数の医療機関が入っている医療モール内薬局
このような薬局において、一定以上の処方箋集中率を満たすなど、施設基準に適合する場合は減算の対象となります。
参照:令和8年度診療報酬改定の概要 【調剤】 /厚生労働省
門前薬局等立地依存減算が新設された背景
門前薬局等立地依存減算が新設された背景には、「患者のための薬局ビジョン」策定後も、依然として門前立地への依存が続いていることがあります。
2015年に厚生労働省が公表した「患者のための薬局ビジョン」では、「門前」から「かかりつけ」への転換が掲げられ、薬局の地域化が目指されてきました。
具体的には、面分業の推進として、次のような目標が示されています。
- 2025年までにすべての薬局がかかりつけ機能を持つこと
- 2035年までに立地も地域型へ移行すること
しかし実際には、門前型薬局や医療モール型薬局は増加傾向にあり、特定医療機関への依存度が高い薬局の割合も上昇しています。
【処方箋集中率が高い薬局数(いわゆる門前薬局数)の推移】
| 処方箋集中率 | 2015年 ※1 | 2024年 ※2 |
| 95%以上薬局割合 | 14.0% | 17.3% |
| 85%以上薬局割合 | 32.5% | 39.3% |
※1)平成27年7月1日の厚生局届出より保険局医療課作成(n=45,147)
※2)令和6年8月1日の厚生局届出より保険局医療課作成(n=60,086)
このような状況を踏まえ、地域に根差した薬局への転換を促す目的で新設されたのが、「門前薬局等立地依存減算」です。
参照:令和8年度診療報酬改定の概要 【調剤】 /厚生労働省
