高齢者が「ビレーズトリエアロスフィア」を誤用でヒヤリハット!

「ビレーズトリエアロスフィア56吸入」のヒヤリハット事例
対象の薬 | ビレーズトリエアロスフィア56吸入 |
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医師の指示 | ビレーズトリエアロスフィア56吸入 |
「ビレーズトリエアロスフィア56吸入」のヒヤリハット事例の詳細

80歳代の患者に「ビレーズトリエアロスフィア56吸入」が処方され、薬剤師は薬剤に同封されている指導箋をもとに、吸入の方法を説明した。
次の日、患者から、「吸入剤を使用したところ薬剤が噴霧されず、何回も繰り返しプッシュしたら何も出なくなった」と薬局に電話があった。
薬剤師が患者宅を訪問して状況を確認すると、患者は吸入剤を本来とは逆向きに握って吸入口が上になる状態で使用していた。
製薬企業に問い合わせたところ、当該薬剤は吸入口を上にして使用するとガスのみが噴射され、薬剤は噴霧されないことが分かった。
薬剤師の対応
Point 1
ビレーズトリエアロスフィア56吸入が処方された患者に対して薬剤師は指導箋をもとに吸入指導を行った。薬剤師は患者が指導箋の図の通りに吸入するだろうと思い込み、吸入剤の向きについて指導はしなかった。
Point 2
患者から吸入剤を使用しても薬剤が噴霧されないとの連絡を受けた薬剤師が状況を確認したところ、患者は吸入剤を本来とは逆の向きで使用していることが判明した。
Point 3
薬剤師は製薬企業に確認を行い、吸入口を上にして使用すると薬剤が噴霧されなくなる事を確認した。
ヒヤリハットを防ぐ「ビレーズトリエアロスフィア56吸入」の知識
「ビレーズトリエアロスフィア(ブデソニド・グリコピロニウム臭化物・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)は慢性閉塞性肺疾患(COPD)に適応を持つ吸入ステロイド(ICS)、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)、長時間作用性β2刺激薬(LABA)の3成分配合吸入薬です。