グルコンサンK錠からアスパラカリウム錠へ変更。カリウム量換算ミスのヒヤリハット!
「アスパラカリウム錠」と「グルコンサンK錠」のヒヤリハット事例
| 対象の薬 | アスパラカリウム錠300mg |
|---|---|
| 医師の指示 | グルコンサンK錠5mEq |
「アスパラカリウム錠」と「グルコンサンK錠」のヒヤリハット事例の詳細
患者にグルコンサンK錠5mEq 1日4錠が処方された。処方箋を応需した薬局では、当該薬剤の在庫がなく、入手も困難であったため、在庫のあるアスパラカリウム錠300mgへの変更を処方医に提案することにした。
カリウム量が同等になるようにmEq数で換算を行ったところ、グルコンサンK錠5mEq 4錠(20mEq)は、1錠あたり1.8mEqであるアスパラカリウム錠300mg 11錠という結果になった。
アスパラカリウム錠300mgの添付文書に記載されている用量を超過するため、カリウム製剤の換算方法について改めて確認したところ、生体内利用率の違いから単純にmEq数での換算はできないことが分かった。
製薬企業の製剤情報Q&Aには、グルコンサンKからアスパラカリウムに切り替える際には、mEq数の約4割を目安に開始することと記載があった。この情報をもとに処方変更を提案したところ、アスパラカリウム錠300mg 1日4錠へ変更になった。
薬剤師の対応
Point 1
グルコンサンK錠5mEq1日4錠(20mEq/日)の処方を応需したが在庫が無い為、代替薬としてアスパラカリウム錠300mg(1.8mEq/錠)への変更を提案することにした。
Point 2
カリウム量が同等になるようにmEq数で換算を行ったところ、11錠/日となり、アスパラカリウム錠の添付文書用量の9錠/日を超過する結果となった。
Point 3
改めて換算方法を確認したところ、製薬企業のQ&AにグルコンサンKからアスパラカリウムへ変更を行う際はmEq数の約4割を参考に換算することとの記載があったため、この情報をもとに処方変更を提案し、4錠/日へ変更となった。
ヒヤリハットを防ぐ「アスパラギン酸カリウム製剤」の知識
「アスパラギン酸カリウム」は経口カリウム製剤の一種で、低カリウム血症に対するカリウムの補充を目的に使用されます。
カリウム製剤は無機カリウム製剤と有機酸カリウム製剤に分類され、それぞれ剤型や投与量に違いがあり、患者の病態に応じて使い分けを行う必要があります。