調剤薬局で働く 現役薬剤師のキクオ が、日々薬局で繰り広げられる薬剤師のリアルな日常をお届けします。
「3時間の中休憩!?」元病院薬剤師が薬局で一番驚いたこと
一部の調剤薬局の中には、お昼の休憩とは別に「中休憩」という休憩時間が存在する場合があります。中には、3時間以上の「中休憩」があるところも(ゴクリ…)。前職が病院薬剤師であったキクオは、初めてそれを知ったときには驚愕しました。
今回は病院薬剤師と調剤薬局薬剤師の休憩時間の違いについて、体験談を元に説明します。それでは、いってみましょう!
調剤薬局にある「中休憩」とは?
実はですね、キクオが現在勤めている調剤薬局は、約3時間の「中休憩」があるんです!中休憩というのは、いわゆる門前の調剤薬局で発生することがある休憩です。
例えば、クリニックの診察時間が午前13時まで、午後は16時から診察開始とします。クリニックからほとんどの処方せんを受け取る門前薬局は、13時から16時の間に休憩を取ることがあるのです。
医師は休憩時間中、ほかの病院へ手伝いに行ったり、自宅でゆっくりする場合もあります。薬剤師は、担当施設の処方せんの調剤をしたり、在宅訪問を行ったりするケースもあります。
正直、転職前は「調剤薬局の中休憩って、暇なのかよぉ~!」と、思っていましたが、中休憩の時間帯の過ごし方は、店舗によって差があるようです!
でも、それ以前にキクオが勤めていた病院薬剤師には「中休憩」って概念がなかったんですー!
前職の病院では、休憩時間は約45分でした。午前中に15分の休憩をもらえるときもありましたが、お昼休憩はきっちり45分間です。お昼ご飯をすませて、少しホッとしたらもう終了。病院内の食堂が混雑していると、時間を気にして焦りがちになります…。
転職をして感じたことは、中休憩というホッとできる時間があると、のびのび、オンオフを切り替えて、休憩後の仕事に臨めるということです。常になにかに追われている感じはありません。ただ、まわりの薬剤師の方からは、中休憩はなしでもいいから、早く帰らせろーっていう声も聞こえてきそうですけどね(笑)。
病院薬剤師の1日のスケジュールを大公開!!
はい!ここからは、私が実際に勤めていた病院での薬剤師の1日の流れをお伝えします。
時間 | 業務内容 | 備考 |
---|---|---|
8:00 | 入院患者の把握 | 朝の準備 |
8:30 | 朝礼 | 業務スタート |
8:45~ 12:15 |
院内調剤 注射室 |
レジメンチェックや TPN混注なども 部署によって行う |
12:15~ 13:00 |
休憩 | 45分間 |
13:00~ 17:30 |
病棟業務 | 午前の病棟担当薬剤師と 進行具合を話し合う |
17:30~ 18:30 |
病棟業務 調剤 |
仕事が終わるように 薬剤師全員で協力し合う |
18:30~ | 病棟業務 研究や論文の作成 業務全般の資料作り |
個人のテーマで研究を進めたり 任された仕事をこなす |
20:00 | 帰宅 | 早くて19時 遅いと22時になることもある |
ひと息つける休憩時間が1時間もありません。病院によってはしっかりと休憩を確保しているところもありますし、午前、午後に10分間程度の休憩をもらえる職場もあります。
キクオの場合、前職の病院では決められた仕事がひと段落する18時ごろコンビニへ行って休憩していました。その後は、時間を気にしなくても問題ない業務に取り掛かることが多かったですね!もちろん、病棟業務が終わった18時30分に帰宅する方もいますが、研究や論文、その他のマニュアル作成など事務系の仕事を抱えている薬剤師は、残業をしていました。休憩なしに働くという手段もありましたが、休憩時間はしっかりと休まないと、ふらふらになって頭が働かなくなるので、注意が必要でした。
実録!調剤薬局の1日のスケジュールを解説!
次は現在キクオが勤務する調剤薬局の1日を追ってみましょう。
時間 | 業務内容 | 備考 |
---|---|---|
8:45 | 店舗内掃除 | 朝の準備 |
9:00~ 13:00 |
調剤、監査 投薬、薬歴記載 |
午前業務 |
13:00~ 16:00 |
休憩 処方せんが来たら調剤業務 電話対応 |
店舗間の応援体制なし 施設の調剤なし 銀行への手続きを行う場合あり |
16:00~ 19:00 |
調剤、監査 投薬、薬歴記載 |
午後業務 |
19:00~ | 帰宅 | 基本的に残業はない |
病院時代に比べると、とてもシンプルなスケジュールになりました。中休憩はなんと3時間!その間、私が調剤対応や電話対応で仕事をしている時間は30分にも満たないという…。ただ、その「中休憩」を利用して
- 店舗の売上をどう上げるか
- 患者さんが満足して薬を受け取ってくれるためにはどう工夫すればいいのか
など、考える時間が飛躍的に増えて、仕事も楽しくなっていきました!
今の職場は残業がまったくない点も病院との違いです。「終わりが見えにくい仕事」は基本的にありません。
いかがでしたか?キクオが経験した病院と調剤薬局の1日のスケジュールの違い、中休憩のあり、なしがわかったと思います。すべての職場が私の体験と同じではありません。最初は調剤薬局の中休憩の概念にとまどい「時間がもったいない」なんて思うこともありました。友人に話して「その時間、暇じゃない?」と言われたことも…(そんなことはなーい)。私には合っている働き方でした。自発的に考え、仕事に前向きに取り組めるようになりました。 休憩時間に関して、職場によって違いがあることを知っていただけましたか。それでは、また!