調剤薬局で働く 現役薬剤師のキクオ が、日々薬局で繰り広げられる薬剤師のリアルな日常をお届けします。
薬剤師キクオの勉強方法!学生時代にやったこと・コツを全部教えます!
薬剤師の勉強は、なんのために、誰のためにするのか?
みなさんはなんのために勉強をするのでしょうか?
薬学生時代の自分を振り返ると、確実に自分(進級や卒業)のために勉強をすることがほとんどでした。その中でも薬剤師国家試験は超つらかったですね…。
現在、私は「過去の自分と同じ悩みを抱えている方を助けたい、そして私と同じあやまちをおかさないで欲しい」という気持ちを持って、勉強に取り組んでいます。
昔は「誰かのために」なんて正直思っていませんでした。
ですから、認定薬剤師のように本来患者さんのため(誰かのため)に活用できるような資格の勉強は、勉強への動機づけがしやすいと思います。
「勉強のモチベーションは自分のためだけにあらず」
そして「数字を追いかけよう!」「継続は結果と自信に繋がる」ってことを理解していただけるとうれしいですね!
まずは動け! そして問題を解け!
勉強の目的も短期的な目標、中期的な目標、最終ゴールを定めるのも必要ですが、キクオはまず動くこと!それが超重要事項だと考えています!
時は薬学生時代。
さぁ、国家試験の勉強をしよっと!
私はパラパラパラと要点集や教科書、新しく購入した勉強本などを読んでいました。
過去の自分に言いたい。「それ、効率悪くない?」って
同時に思いました。「やばすぎ、範囲がめちゃ広い…」
あれ?
教科書の内容を理解する→問題を解くという流れで、このまま6年生を過ごしたら本番に間に合う?ふと、そう思ったのです。
そしてあるとき、薬ゼミの講師から「薬剤師国家試験問題は過去問から出ることが多い。類似の問題も出題される」という話を聞きました。
「100点を目指す試験ではない、合格点まで達することが大切である」そのメッセージもキクオの胸に響きました。
- 絶対取るべき問題は落とさない
- みんなが解けないような問題は時間をかけてやらない
考えはこのようにシフトしていったのでした。
でも、その問題は絶対に取るべき問題なのか、みんなが解けないような難しい問題なのかが、全然わからん!
当時は問題を解いていなかったから、まったくその判断ができていなかったのです。
そんな勉強方法に悩んでいる間に、時間が過ぎてしまい周りはすでに勉強を始めている状態。(やばい!)
よし!過去問から手を付けよう!過去問を解く→解説を読む・考える→それでもわからなければ要点集を使用してみよう。
もちろん、いろんな勉強方法があるので一概にはいえませんが、「まずは動き、問題から解くこと」。
これは、現在での薬剤師キクオの勉強法に繋がっていると思っています。
「わからない問題」を洗い出す
さまざまな問題を解答していくと
- 全然わからなかった問題
- なんとなく答えた問題、なんとなく答えられなかった問題
- 余裕で理解してわかった問題
以上の3パターンに分けられると思います。
知識がない段階で問題を答えると、「余裕で理解してわかった問題」は限りなく少ないことがわかるはずです。実際に私もそうでした。自信を持って答えられる薬剤師国家試験の問題は非常に少なかったです。
問題を解いて(壁にぶち当たって)からでないと見えてこないものもあるでしょう。
自分が苦手な範囲を探すためでも良いので、必ず間違えた問題には必ず付せんを貼るなり、単語カードに記載して持ち歩くなり、自分ができない問題であると印を付ける作業を実行します。
わからない暗記系の問題を潰していく
わからない問題は
- 暗記系の問題で、しっかりと記憶されていないから間違えた内容
- 理論的に考える必要がある問題なので、暗記はそこまで重要ではない内容
の大きな2パターンの問題に分類されるとキクオは考えています。
薬剤師国家試験では暗記の問題から解いていくと点数が伸びます。
なぜなら暗記系の問題はすぐに正誤の判断がしやすく、成功体験をしやすい問題だと思うからです。なので、キクオはまず暗記系の問題を潰していくことを推奨します。
私がやっていたのは、覚えにくいものは単語カードに語呂合わせを書いて覚えたり、部屋に付せんをペタペタと貼ったりとすることです。普段の生活でも勉強を身近に意識していました。
キクオは国家試験の過去問は10年分を3周しました。それでもできない問題や迷う問題もあるのです。
失敗を学んで成功に繋げられるようになるには、普段の暮らしに勉強の仕掛けをしておくのも1つだと思いますね!
薬剤師は、現場で座学を活かすことが求められる
今までの勉強方法はテストや試験のために利用する勉強です。現場の薬剤師は患者さんから求められる答えを準備していなければいけませんし、それが実践で座学を活かすことに繋がります。これはテストや試験だけでは、なかなか気が付きにくい内容です。
座学を現場に活用するのって、本当に難しいもので、私も実際に病院薬剤師3年目くらいまでは、日々の業務に忙殺されてしまい、実感できるものではありませんでした。
そんな時、私が思ったのは「困った人を助けること」。
たったそれだけ。
薬剤師に求められる答えを聞き出すには、相手が今どんなことに悩んで、困って、不安になっているのかを、他の誰よりも察知してあげることだと思います。わからないのであれば、患者さんに対してストレートに聞きます。
「今って、お薬以外で困ってることない?」すると、薬のことではないけど、便のこと、家族のこと、食べ物のことなど暮らしに関わることや、そうじゃないことまで心を開いて話してくれることもあるのです。これは勉強でいうところの「まずやってみる、問題に向かう、問題を認識する」に似ていると私は思います。それが座学と臨床に繋がるための入り口だと思っています。そして目の前の困った人を助けられる薬剤師が、患者さんや多職種からも信頼されている人材だと日々感じています。
勉強の究極は人に教えること
SNSで薬学の発信をしているキクオですが、気付いたことがあります。
勉強しなくてはいけない環境を自分の意志で作るのがよい。
私は毎日インスタグラムのフォロワーさんに対して、薬学を知ってもらいたい、座学と現場をわかりやすく繋げたいという想いから毎日1つストーリーを必ず投稿しています。今では連日で170日。365日まで毎日投稿をするつもりです。
誰かに物事を教えるというアウトプットの継続は自分の知識になるのです。
医療情報は絶対に間違えてはいけませんので、なるべく丁寧に、そして、現場の人やこれから医療従事者になる方はどんな情報を知っておくべきかを考えながら投稿をしていますよ!
勉強をする前に自分のための勉強+誰かのための勉強を具体的に考えて欲しいと思います。また、数週間、数カ月といわずに結果が出るまで継続すること。これが最も難しいのですが、やったらやっただけ自分に跳ね返ってくるのが勉強ですよね。そして人に教えることを習慣化すると、必然的に自分が勉強をしなくてはいけない環境になるはずです!臨床でバリバリ活躍するためにも、座学の努力や基礎は大切だと感じます。薬学生や新人薬剤師がこの記事を読んで、勉強のモチベーションをあげてくれれば、うれしいです!毎日の勉強や仕事はつらいですけど、一緒に頑張りましょうね!それでは、また!