エビデンスの使い方が症状を左右する!?変形性関節症に対するプラセボ効果

変形性関節症は最も一般的な関節疾患であり、その有病割合は12~22%である1)。関節の痛みやこわばり、機能障害を特徴とする慢性疾患であり、その発症要因は多岐にわたる。年齢は変形性関節症の強い危険因子として知られているが、性別(女性で多い)、肥満、遺伝的素因など個人レベルの要因に加え、関節の損傷や器質的な異常、関節にかかる負荷なども、その発症に深くかかわっている1)2)。今回は変形性関節症に対する薬物療法のエビデンスを紐解きながら、関節痛に対するプラセボ効果とエビデンスの使い方について考察する。