吸入薬指導加算の変更点・インフルエンザ患者は必ず薬局で吸入する必要あり?
「薬局のアンテナ」のてっちゃんです。
2026(令和8)年度診療報酬・調剤報酬改定では、吸入薬指導加算の算定対象患者が拡大され、算定しやすくなりました。
一方で、算定間隔は3か月に1回から6か月に1回へと延長されています。
変更点の概要は、以下のスライドをご参照ください。
2026(令和8)年度診療報酬・調剤報酬改定における吸入薬指導加算の変更点/薬局のアンテナ作成
吸入薬指導加算は、薬局現場でも算定機会の多い点数だと思われます。
何がどう変わったのか、どの点に注意して算定すべきかを、この機会にしっかり押さえておきましょう。
今回のコラムでは、2026(令和8)年度診療報酬・調剤報酬改定に伴う変更点や注意点について、Q&A形式で取り上げます。ご参考になれば幸いです。
Q1.【インフルエンザの吸入指導】薬局での吸入は感染リスクがあるので、指導のみ薬局で行い吸入は自宅でする場合、算定はできない?
結論から言うと、算定できません。
要件上、「インフルエンザウイルス感染症の患者に対して吸入薬を用いる場合は、保険薬剤師による看視の下、吸入させること」とされています。
インフルエンザの吸入薬は、できるだけ早く吸入することが重要です。
服薬指導時に速やかに、かつ正しく吸入してもらうことにこの点数の意義があるため、吸入そのものを自宅で行ってもらう場合は算定できません。
一方で、従業員や周囲の患者への感染リスクを考慮し、薬局の構造や動線に応じて、自宅での吸入を案内する判断自体はあり得ると思います。
つまり、自宅で吸入してもらう対応自体の是非は別として、服薬指導時に吸入させていないのであれば、吸入薬指導加算は算定できないということです。
医療機関でも、インフルエンザ検査等は一定の感染リスクを負いながら対応しています。
感染リスクがあるから実施できないと考えるのではなく、リスクを抑えつつ適切な吸入指導を行うという視点で、対応を検討していきましょう。
Q2.【同じ患者に2か月連続で】定期処方の喘息吸入薬で吸入指導を行い算定した翌月にインフルエンザ罹患でイナビルの吸入指導を行った場合、翌月も吸入指導を算定できますか?
必要な指導を行えば、算定可能です。
要件上、「当該患者に対し他の吸入薬が処方された場合であって、必要な吸入指導等を別に行ったときには、前回の吸入薬指導加算の算定から6月以内であっても算定できる」とされています。
そのため、必要な吸入指導を別に行っていれば、6か月以内であっても算定可能です。
なお、異なる吸入薬であってもデバイスが同じ場合(例:エリプタ製剤から別のエリプタ製剤への切り替え)は、算定の可否について判断が分かれる余地があります。
私見では、デバイスが同じであっても、薬剤が変わることで実際の指導内容が変わるのであれば、算定できる可能性はあると考えています。